ペレヴォード・ロシア語翻訳事務所

ロシア語専門翻訳事務所”ペレヴォード”のオフィシャルHPです。ロシア語・日本語の翻訳事業の他に、両国間の人々の交流の懸け橋となるべく、様々な事業活動を行っています。当事務所では、ロシア語に対する深い知識を持つスタッフが沢山います。ロシア語翻訳に関するお問い合わせは、是非こちらまで。⇒perevod.russian@gmail.com

所長のつぶやき② ロシアの二重苦に遠き国から想うこと

ルーブルの下落が凄いですね。
 
ウクライナ危機に端を発し、ヨーロッパ諸国との緊迫した状況の中、仕方ないような気もしますが、世界の原油価格も下がっている為、ロシアにとっては非常に厳しい局面になっています。
 
石油等の天然資源に頼りがちなロシア経済にとって、まさにダブルパンチといったところでしょう。
 
ところで、ちょっとマニアックな話になりますが、ロシアで取れえる天然ガスをヨーロッパへ供給(販売)する場合、通常はこれまでウクライナを経由して供給しており、今回のウクライナとの問題で、ヨーロッパ諸国はこの天然ガスの供給に大きな不安を覚えたことは想像に難くないでしょう。
そして、日本でもこのヨーロッパ情勢は大きく報道され、ご存知の方も多いはず。
 
今日は、そこらへんの最新事情を入手したので、そちらを1つ。
 
ウクライナとロシアは、現在このガス供給価格でももめており、その後ろに続くヨーロッパへの供給も不安定になりがちです。
よって、ロシア側は、「サウス・ストリーム・パイプラインプロジェクトなるものを計画していたのですが、それも暗礁に乗り上げている様子。
 
このプロジェクトは、トラブルの多いウクライナを迂回して、ロシアから黒海をくぐり、ブルガリアを経由して更にヨーロッパ諸国へと伸びる天然ガス回廊を建設するという計画です。
 
しかし、どうやらブルガリアや、その他のヨーロッパ諸国からも反発を受けており、プーチン大統領はなかなかこの天然ガス問題に打開策を見出せない模様。
 
プーチン大統領は、何かと世界の目の敵にされがちですが、こういう難局に立たされ、苦しい立場だということも垣間見えます。
 
ルーブル安・原油安という、この2重苦を乗り越え、ロシアに安定と平穏な日々が来ることを願っています。